代表あいさつ
私の家づくり
昭和39年、私は大工職人家系に生まれ、職人が集まる家で育ちました。
家の前に大工の作業小屋があり、いつも木の香りでいっぱいで、いつも木屑やかんな屑で遊んでいたことを今でも鮮明におぼえています。
昭和59年20歳、大工の弟子として私の「家づくりの仕事」がスタートしました。
当時職人の弟子になるのは、少し遅かったほうだと思います。
中卒で弟子になった大工は一人前になるころです。
聞きなれない材料の名前、尺寸法という学校では習わないサイズ表現、それに加え高所作業という恐怖や、真っすぐに切れないノコギリ、どれもこれも未知との遭遇でした。
それでも26歳、自ら木材に墨を付け加工し一軒の住宅を完成させた時には、やりとげた喜びが、じんわりと心を熱くさせました。
その上、仕事をさせたいただいたお施主様からの「立派な家を、ありがとう」の言葉…
その言葉に、自分はすばらしい職業に就いたのだと確信しました。
今でも、お客様から「ありがとう」言ってもらえる仕事、職人らしい誠実さ、探求心を大切にしていきたいと思っております。
「本物の自然素材の家」を手の届く価格で
弟子入りした頃の木造住宅は、本物の木を使い漆喰を左官が塗るのが普通で新築の家は、木の香りに包まれていたと思います。
しかしその後、建築のコストダウンや作業効率の良さから、ビニールクロスや合板の床、集成材の柱や構造材が主流となり、新築の家から木の香りや、そこに住まう家族の健康までもが失われてきました。
快適な家をつくるには、断熱性や気密性が必要とされてきましたが、その反面、今の家づくりは大切なものを犠牲にしているようでなりません。
「昔の家は良かった」と思うとき、ありませんか?
築80年くらいのおじいちゃんの家、車でいった古民家の蕎麦屋さん、旅先で泊まった老舗の旅館、どれもすべて「本物の自然素材」でできています、柱も床も壁も、塗料もです。
現在このような昔の家をつくる事は、不可能に近いと思います。
でも私は、断熱性や耐震性を持つ「安心な家」はもちろん「本物の自然素材」の良さを大切にしていきたい。
そして、そこに住まうご家族の健康に配慮した本物の家を「手の届く価格」で提案することに努力してまいります。
代表 川﨑康人